事業系ごみの処理費用は、人件費や燃料費の上昇、さらには環境規制の強化を背景に、多くの事業者にとって無視できない経営課題となっています。なかでも飲食店やホテル、学校・介護施設などの施設から排出される生ごみは重量が大きく、コスト増の主な要因のひとつです。ここでは、事業系ごみの処理費用を適正化し、無理なく削減するための具体的なアプローチを紹介します。
自社が毎月どれだけの費用を廃棄物処理に支払っているか、その内訳を正確に把握することが削減の第一歩です。「なんとなく業者に任せている」という状態では、コスト改善のアクションが取れません。
事業系ごみは大きく「事業系一般廃棄物」と「産業廃棄物」に分類されます。どちらに該当するかによって処理を委託できる業者や手続きが異なり、処理単価も変わります。また、分別が不十分なまま混合ごみとして排出すると、業者側で選別作業が発生するため、その分が費用に上乗せされるケースがあります。廃棄物の種類を整理し、適切に分別することが単価を下げる基本です。
毎月の請求書に記載されている「収集運搬費」と「処分費」の内訳を確認しましょう。重量にかかわらず月額固定で支払っている場合、ごみの量を実際に減らしても費用が変わらないケースがあります。排出量を削減した後に、回収頻度やコンテナサイズの変更について業者と交渉できる余地があるかどうか、確認してみることをお勧めします。
全体の排出量を減らすためには、まず資源として再利用できるものを確実に分けて出すことが重要です。可燃ごみの総量を減らすことで、処理単価の引き下げや回収頻度の削減につながります。
事業所から出る段ボール、コピー用紙、新聞紙などは古紙回収業者に定期委託することで、可燃ごみとして処分するよりもコストを大幅に抑えられる場合があります。また、小さな封筒やメモ用紙といった雑紙もまとめて資源として出すことで、可燃ごみの重量削減に着実な効果が期待できます。
包装材や容器類などの廃プラスチックは、素材ごとに分別することでリサイクル処理が可能になります。自治体や業者によっては、可燃ごみより処理単価が低く設定されている場合もあるため、現在の処理方法と費用を改めて見直す価値があります。
飲食店やホテル、食品小売業など食品を扱う事業者にとって、生ごみはごみ全体の重量の中で特に大きな割合を占め、処理費用を押し上げる要因となっています。生ごみへの対策は、コスト削減に直結します。
生ごみの大半は水分で構成されています。この水気がごみ全体の重量を引き上げる最大の要因のひとつです。厨房でのオペレーションを見直し、ごみ袋に入れる前にしっかりと水気を切るだけで、総重量を一定程度削減できた事例も報告されています。追加設備が不要な対策として、まず取り組みやすい手法のひとつです。
食品ロスそのものを減らすことも、根本的なコスト対策になります。需要予測に基づいた仕入れの最適化や、加工工程の見直しによって廃棄量を減らす取り組みは、ごみの処理費用を削減するだけでなく、仕入れコストの無駄も同時に省くことができます。本来ごみになるはずだった食材を売上につなげる視点が、最も根本的な改善策といえます。
分別の徹底や水切りの習慣化には一定の効果がありますが、現場スタッフの手間と負担が増え、継続が難しくなるというケースも少なくありません。運用上の課題を仕組みで解決し、継続的なコスト削減を可能にする選択肢のひとつが、業務用生ごみ処理機の導入です。
生ごみを「保管して回収してもらう」従来の方式から、「発生した場所でその都度処理する」方式へ切り替えることで、廃棄物管理の手間とコストが大きく変わります。
業務用生ごみ処理機を使用することで、生ごみの重量を大幅に減らすことが可能です。処理方法によっては、元の量を数分の一から数十分の一程度まで大幅に減らすことができます。廃棄物業者への支払額を直接的に下げられるだけでなく、ごみ袋代や保管・清掃にかかるコストの抑制にもつながります。
ごみの重量と容積が減ることで、回収頻度の見直し交渉がしやすくなります。週に複数回必要だった収集を減らすことができれば、収集運搬の基本料金を引き下げられる可能性があります。
業務用生ごみ処理機の導入には、自治体による助成金制度を活用できる場合があります。導入コストの負担を軽減できるため、事前に確認しておきましょう。
事業系ごみの処理費用を削減するには、費用構造の把握・分別の徹底・生ごみの水分管理・設備導入という複数のアプローチを組み合わせることが効果的です。特に飲食店や宿泊施設、学校・介護施設など生ごみの排出量が多い事業者ほど、業務用生ごみ処理機の導入による効果は大きくなります。コスト削減と衛生管理の両立を実現するために、まずは自社の廃棄物の現状を整理するところから始めてみましょう。
消滅型「ゴミサー/ゴミサポーター」
| 生ごみ減容率 | 99.9% |
| 生ごみの処理後の形態 | 水と炭酸ガスに分解 |
| メンテナンス頻度 | 特殊なメンテナンス必要なし |
| メンテナンス内容 | ー |
| 販売年数 | 25年(1997年~) |
堆肥型「バイオクリーン」
| 生ごみ減容率 | 記載なし |
| 生ごみの処理後の形態 | 約85%が水蒸気や炭酸ガスに分解 残りの一部が堆肥になる |
| メンテナンス頻度 | 定期点検あり・要問合せ |
| メンテナンス内容 | 要問合せ |
| 販売年数 | 17年(2004年~) |
乾燥式
「業務用(電気)
乾燥式生ごみ処理機」
| 生ごみ減容率 | 記載なし |
| 生ごみの処理後の形態 | 処理品 |
| メンテナンス頻度 | 訪問定期点検・年1回 |
| メンテナンス内容 | 要問合せ |
| 販売年数 | 記載なし |
Googleで「業務用生ごみ処理機」と検索して上位表示されたうち、100キログラムの処理能力を持つ機械の取り扱いがあるメーカー18社をピックアップ。
なかでも販売年数の高い会社(公式HPに販売年数を明記しているうち)の生ごみ処理機を、方式ごとに1社ずつ「おすすめの機種」として掲載しています。
※乾燥式のみ販売年数の明記のあるメーカーがなかったため、Google検索で上位かつ会社の創業年数が高い会社を選定しました。
※情報は2021年5月時点のものです。